「ベンメリア遺跡」
に行ってきました。
「天空の城ラピュタ」を彷彿とさせる遺跡で、特に日本人に人気があるとか。
ベンメリア遺跡
シェムリアップから車で一時間ほどの郊外のジャングルの中にあります。
建造時期は12世紀、アンコール・ワットよりも前だそうです。
「アンコール・ワットの試作ではないか」と言われているらしく、今でこそジャングルに埋もれた遺跡ですが、かつてはかなりの規模を誇る遺跡だったそうです。
シェムリアップから首都プノンペンに続く国道をひた走り、途中で脇道に入りまたひた走ります。左側通行なので違和感がありますね。
遺跡の入口にいきなりこんな看板。

CMACというのはカンボジアの地雷処理組織だそうで、「この辺りの地雷原はクリアされてます」という証明の看板です。
この遺跡、カンボジア内戦時代のクメール・ルージュ(ポル・ポト派)の砦だったらしく、地雷はわんさか埋設してあり、遺跡の多くの部分は内戦で破壊されてしまったそうです。

これは、CMACがこの遺跡で221個の地雷を処理したという看板。
ということで、正面から入って行くといきなりの廃墟。

「バルス」後のラピュタのようです。
この遺跡は全体的にこんなかんじで崩れちゃっています。
ここはかつて回廊があったけど、天井が崩れおちてしまったそうです。

ラピュタっぽい。ここを飛行石で「ピー」ってやるとボワンと石壁が開いてムスカ大佐が喜びそうです。

ここにはアンコール・ワットの尖塔のような塔が建っていたらしいですが、今やこの有り様。
あまりにも廃墟すぎるので、観光客用に木製の通路が設置されています。

廃墟好きにはたまらん遺跡でしょうね。

遺跡の参道のナーガ(蛇)の像。

アンコール遺跡では、このナーガの像もいろんなところで見かけますが、たいていは3,5,7つの頭を持っています。奇数は縁起が良い数らしく。ガイドさんによると、この「ナーガ」は、仏教やヒンドゥー教に由来するものではなく、単純に「水神様」として崇めているんだそうです。
今はともかく昔はカンボジア王国(クメール王朝)というのは人口も多く大きな王国(現在のラオスからタイまで)だったそうですから、人民を養っていくためにも雨は大切だったのでしょうね。
ナーガ像、本当に大なり小なり、いろんな所で目にします。
ベンメリア遺跡からの帰り道、国道沿いにいろいろな露店が並んでいたんですが、気になったのがこれ。

クロラーン、という、おやつというか食事というか、竹を薄く削った筒にもち米と小豆を入れて少し甘くして火に投入して蒸し焼きにしたものです。
ちょうど日本の赤飯にココナツ風味の効いた甘くてモチモチした食べ物。とても旨い。
行き道で気になったので、帰り道の道端でガイドさんにお願いして買ってもらいました。500〜1000リエル(25セント)くらいだそうな。
国道沿いは田園が続いているので、農家の皆さんがお昼ごはんに買って食べるんだそうです。
アンコール・ワットの正門前でもお昼時になると売っているそうです。焼いている時の竹の焦げる香りに混ざる甘くて香ばしい香りがたいへん食欲をそそります。
旨かったので、滞在中にもう一度食いたかったなあ。
シェムリアップ散策
14時頃シェムリアップに戻り、ホテルで一休みして、街中散策に出かけました。
ホテルの近所に「Pub Street」と呼ばれるパブその他、飲食店がずらっと立ち並ぶ通りがあるんですが、ものの本で評価が高いらしい
「ザ・スープドラゴン」
という店で遅めの昼食を摂りました。

絵づら的に旨そうなチャーハンと肉の炒めものを注文(両方共名称不明)。あとコーラ。

チャーハンはおそらく干した魚のほぐしたのが入っているのでしょう。ちょっとくせのある魚の香りがします。要するに臭い(笑)。こちらではよく食べるという、雷魚の干したのでしょうかね。
同行の者はちょっとその匂いが苦手だったようですが、私は平気です(大抵のものは平気です)。
肉の炒めものは甘めの味付けで、同行の者も気に入った様子。手前のご飯はやっぱりパサパサしたインディカ種(?)ですが、パサパサご飯好きな私と同行の者はとくに苦もなく食べます。
今日のガイドさんの話では、カンボジアの人は甘いものが好きなようです。
「辛いものなんてタイ人しか食べません」と言っていましたね。
「東南アジア=辛い食べ物」を期待していた私にはちょっと物足りなかったんですが。
同行の者が野菜を食わないので何故だと聞いたところ、
「東南アジアでナマモノはちょっと、、、」
と言いました。ああそうか、東南アジアはそうか。
私なんかもうコーラに氷すら浮いてますが?
あまり気にせず食うことにしました(注: 胃腸の弱い人はくれぐれもお気をつけ下さい)。
それから街中をブラブラと。暑いことは暑いですが、
名古屋のほうが暑いですよ(笑)。
ストリートを歩いていると、そこらじゅうにトゥクトゥク(タクシー)が止まっていてしょっちゅう声を掛けられます。

タイのトゥクトゥクみたいに四輪車両になっているものは見当たらず、たいていが原付バイクで荷台を引く形です。
どこぞにスポンサードされているのか、企業の看板を背負っていたり、
「Bat Mobile」と大きくバットマンのマークがあしらわれていて
「んなわきゃねーだろ」と突っ込んでみたり。
屋台でお菓子を引いて歩いている少年にも声を掛けられます。
なかなか立派なショッピングモールに行きました。
「ラッキー・モール」
中には食品売り場や各種テナントが入っていて、街中の埃っぽさと比べると清潔感があって、「ちょっと古いイオン」といった趣でしょうか。
カフェには普通の一般的な日本人と同じような格好をしたカンボジア人母子が談笑していたり、ノートPCで仕事をしているおねいさんとか、ハンバーガーショップでスマホで音楽聴きながら勉強してる中高生っぽい子とか、日本とそう変わらない風景がありました。
その一方で、各種遺跡周辺にはボロをまとった子どもたちが一生懸命観光客に物品を売ろうとしたりする姿があったりして、途上国の独特の風物というか、経済格差というか、そういったものを感じることが出来ました。
なんだかんだで、日本は恵まれておるのです。
帰りはトゥクトゥクに乗ってみました。
ホテル近くの「オールド・マーケット」まで。2ドル。5分ほどで到着です。

風が気持ち良い。
運転手のヘルメットに何故かカタカナの広告が。
「コスミック」
調べてみると、エンジンオイルメーカーらしいのですが、何処資本なのかわかりません。
アンコール・ナイトマーケット

ちょっとまだ早い時間だったみたいで、ブルーシートで囲っちゃって開いていないお店も有りましたが、クロマー(カンボジアのスカーフ)とかTシャツとかアンコールワットの置物、フードコート、等々。あと本物かどうか分かんないジュエリー屋さんとか。

いいですね。こういう雰囲気。私が想像していた「東南アジアの市場」像そのものでした。

両写真とも、写っている布は全部クロマーです。
幅60cm、長さ1.5mくらいかな?
刑事ドラマ「相棒」でこのクロマーを使った殺人事件の話があって、カンボジアの人はみんなこれを首に巻いてるのかと思っていたんですが、、、街を歩いていて巻いている人なんて一人もいませんでしたね(笑)。
いわゆる、
「伝統的な民族雑貨」(普段は使わねー)というところでしょう。
首になにか巻いてる奴なんて、私と同行の者の、手ぬぐいとタオルくらいでしたね。
知人のおみやげに数枚購入。
綿製が2ドル。
綿とシルク製は5ドルくらい。
シルク製は10ドルくらい。
綿とシルクを編み込んだクロマーは手触りも良くて薄い割に暖かく、お土産としてはなかなか好評でした。首元が冷える女性にお勧めですよ。
こちらはTシャツ。山盛りです。

晩御飯は、アンコール・ナイトマーケットから少し歩いたところの
「tell ステーキハウス」
ステーキハウス、と銘打っては有りますが、ドイツ料理のお店です。客層も、ヨーロッパの人が多かったです。
つたない英語でオーダー。とりあえず、ステーキ。あとビール。

半分食いかけですが。
肉は外国産・カンボジア産・あともうひとつどこか(失念)、の三種類から選べました。カンボジアにいるのでカンボジア産の肉をレアで。
ステーキというよりは「ハンバーグ?」と思う感じの色でした。赤身というより白身。脂肪分も少なく、さっぱりしていて旨かったです。
付け合せはきのこの炒めものとベイクドポテト。
同行の者はフランクフルトソーセージとカルボナーラ。

ザワークラウト旨かった・・・。
2日目はこれで終わりです。
3日目の記事は
こちら。]]>