ちょっとカンボジアに旅行に行ってきました。 3日目最終日
朝日も不発
朝の4時起きで眠たい目をこすりながら、朝日を見にアンコール・ワットに向かいます。
天気は曇り。果たして日の出は見られるのでしょうか?
日の出は不発でした。
どうも今回の旅はお日様とは縁がない。お日様目当ての時はお日様が隠れてて、遺跡巡りをしているときはカンカン照りだったり。
春分と秋分の日には、アンコール・ワットの真ん中の尖塔からお日様が出るそうです。
ちょうど夏至の時期に行ったので、お日様は尖塔よりも右側に見られる・・・はずでした。残念。
王様の風呂 「スラ・スラン」
ホテルに戻って朝食に例のおかゆを食べ、午前中は遺跡めぐりです。 なんというか、、、初日と2日目にアンコール・トムやらワットやら、目玉っぽいところを巡ってしまったので今日の遺跡は全体的に少々見劣りするのは否めませんでしたが。 最初に行ったところは「スラ・スラン」。 遺跡というのか池というのか・・・。 池というより湖。
昔は「王様のお風呂」だったそうで。神事のある際は王様がここで沐浴をしたんだそうです。デカイ風呂ですなあ。東西700m、南北300メートルあるそうで、現在でも周辺住民の水源になっているとか。ちなみに人造湖。
昔は池の中心に建物があったそうですが、今は崩れてしまって残骸しか残っていません。
東メボン遺跡
入り口は地面から数メートル高くなっていて、地面まで階段がありません。いまは木製の階段ができていますが。
というのも、昔はこの辺りは東バライ、と呼ばれる大きな湖になっていたらしく、写真中央の階段があるところは桟橋で、各遺跡を船で行き来していたんだそうです。
今はもう遺跡の周りはジャングルや田畑になっているので、湖に浮かぶ遺跡、といったところでしょうか。その姿、見てみたかったですね。ちなみにGoogleマップで見ると航空写真は田畑になってますが、通常の地図だと一応湖になっています(アンコール・トムの東側)。
このような象の像が遺跡の四隅にあって、四方に睨みを効かせています。
中央祠堂を仰ぎ見る。
今はちょっと崩れてしまっていますが、当時は漆喰で固められていたそうです。見た感じはもっとつるつるしていたんですかね。いまはザラザラしてる感じですが。
ちなみに建造は10世紀中頃で、アンコール・ワットより200年近く前だそうです。
この辺りは年代の違う遺跡が沢山あるので、どの遺跡がどの順番で作られたのかわかるような資料があると興味深いかもしれませんね。
で、探してみたらありました。
アンコール遺跡群(成立年代順)
バンテアイ・サムレ遺跡
アンコール・ワット風の作りです。アンコール・ワットと同年代に同じ王様によって作られた寺院です。
中央祠堂。高さはアンコール・ワットほどではありませんが、立派な尖塔です。
アンコール・ワットと同じように一面様々な装飾が施されています。写真だけ見せて「これ、アンコール・ワット」というとそうだと思っちゃいますね。アンコール・ワットと比べると寺院の規模はだいぶ小さいです。
ガイドさんによるとここは「入れ墨」の寺院だったそうです。「入れ墨入れると超強くなる。そして死なない」と言い伝えられていたらしく、戦争に行く前の兵隊はこの寺院で入れ墨を彫ってもらったんだそうです。
アンコールの遺跡ではよく見かけるんですが、壁の枠の部分にこんな彫刻があるんですね。
5cmくらいのこの顔が延々と彫られています。
ガイドさんは「アンパンマンです」なんて言ってましたが。
これ、ヒンドゥー教を少しかじった人にはお馴染みの、「シヴァ・リンガ」です。
突起物がシヴァ神の男性器をあらわしていて、下の器が女神カーリー神の女性器をあらわしています。
別の寺院で見た時は真ん中の突起物(シヴァ・リンガ)が無いものを見たので、
(こりゃ便所かなぁ?)
などと神をも恐れぬ予想をしてしまいましたが。
ヒンドゥー教では「天地創造」をあらわす大変に神聖なものです。間違えても便所ではありません。
バンテアイ・スレイ遺跡
アンコール・ワットから北東に一時間ほど車で走ったところにあります。 「東洋のモナリザ」で有名な遺跡で、ちょっと離れたところにはありますが、附属施設も綺麗で、観光客もたくさんいました。 他と比べるとこぢんまりとしていますが、建物にびっしりと細かい彫刻がほどこされていて、見事なものです。
アンコールに来てからずっとデカイ遺跡を見続けてきたので、ちょっと新鮮でした。
これが有名な「東洋のモナリザ」。
遺跡保護のため、近くまで立ち入りできなかったのでデジタルズームにて。
アンコール・ワットにだってデヴァター(女神)像は数多く有りますが、ここの遺跡は赤みがかかった優しい色をしているので、その分女神様も優しく目に映るんでしょう。もうちょっと近くで見たかったですね。
午前中の遺跡観光はここまで。
昼食はタイ料理を食べたんですが・・・辛くない。全然辛くない。トムヤムクンも出ない。こんなんじゃタイ料理じゃない。
ということで写真はなし。
そのかわりこんなものを飲みました。
ココナツジュース。遺跡周りの露店でも売ってて、飲んでみたかったんですよね。
味はココナツミルクを薄めた感じ。ほのかに甘いけど、量が多い。500mlペットボトル一本半ぶんくらいはありましょう。
オールド・マーケット散策
午後はツアーメニューでオールド・マーケット散策。ここもタ・プロームホテルから歩いて十分。 実はここに来るのをすごく楽しみにしていました。東南アジアといったらこういう市場でしょう! 今更こういうのもナンですが、私は遺跡よりは東南アジアの食文化に興味があるので、こういう街中の散策のほうが私は好きなようです。 楽しい楽しいオールド・マーケット(値段はみてません(笑))。種種雑多なものがあってウロウロしているだけで楽しい。
ブタなんかももう、一頭丸々と解体されて並べられています。
店舗の売り台の上に店員さんが座り込んで、魚やら肉やらをデカイ包丁でバンバンぶった切って、売り棚の方にポイポイ放り投げてます。いいですねー。こういう風情(?)。
こちらの方では魚は「雷魚」をよく食べるらしく。日本の雷魚というとちょっとグロテスクな「蛇」というイメージの魚ですが、こう見ると、サバかマス類のように見えますね。これなら食べても良さそう。
そういえば遺跡内の湖で投網を投げている人をちょくちょく見かけました。雷魚とか小魚を採っているんでしょうね。
第2本命登場!
そしてこれがこの旅の第二本命の「コオロギ」です。大本命はのちほど。
旅行前にあまり事前知識を得て行かなかったんですが、「東南アジアでは虫を食べる」のは知っていたので本命の二番目に設定しておいたのであります。
お盆の上にコオロギが山のように積んでありました。
普通に買って山盛りもらうのもナンなので、店員さんに1000リエル札を渡しつつジェスチャーで「ちょっと食ってみたい」というようなニュアンスを伝えると、「お金いらない」と、こころよく数匹くれました。
日本のコオロギと比べるとちょっと痩せてますね。日本のはもうちょっと丸々としています。
コオロギの捕り方は、夜の間、水を張った容器の上に、白い布を張って、そこに誘蛾灯のような青い光を当てておくそうです。
そうすると、朝には容器の水の中にコオロギが落ち込んでいるそうです。
私の実家の方は普通に蜂とか蜂の幼虫とか食べますので(長野県に近いので)、虫を食うのに特に抵抗はありません。
味はちょっと甘めで旨味もあり、しっかりと揚げてあったので、カリッとしていて旨い! これはビールに合う。
日本で言うと「甘めの醤油味」といったところでしょうか。みたらし団子のタレに近い風味でした。
パック詰めか何かにしてあったら、間違いなくおみやげに買っていったことでしょう。
大本命「ポンティアコーン」 (★写真閲覧注意★)
これも事前に情報を仕入れていたんですが、すっかり忘れていまして(大本命なのに)、オールド・マーケットをうろうろしている時に、商品棚に卵があるのを見かけて 「これか!」 とピンときたわけです。 そして店員さんに 「ポンティアコーン?」 と聞くと、 「そうだそうだ」 とのこと。 「食いたい、食いたい」 とジェスチャーすると、店員のオバさんたちが何故か大騒ぎし始めて、4,5人のオバハンとネーチャンに囲まれてすごい勢いで店奥のテーブルに座らされるのです。 きっと観光客にこれを食わせるのを面白がっているんでしょうねえ(笑)。 オバハンが卵を一つお手本で割ってくれました。 出た〜! 大本命!
というわけで、これが大本命、孵化しかけのアヒルの卵「ポンティアコーン」です。
ベトナムでは「ホビロン」。
フィリピンでは「パロット」。
と呼ばれるものです。滋養強壮に良いとか。
本体にはだいぶ塩けが効いていますが、右上の皿にある柑橘系ベースのタレをつけつつ、左側のパクチー(と、思われる。味はパクチーそのもの)をつまみながら食うと絶品です。
味のベースは中国の「ピータン」とほぼ同じ。同じアヒルの卵ですし。
はい。アップ
当然、くちばし・頭・羽根の部分も食べます。少々歯ごたえがありますが、日本の「スズメ」の焼き鳥よりは骨は柔らかいです。見た感じは「毛が〜」と思いますが、口に入れてしまえば毛はまったく気になりません。普通に食べられます。
物の本によると一個2000リエル(25セント)で売っているものなのだそうですが、オバハンに
「1個1ドルで、5個食え」
といわれたのでまあいいか、と5個もらいました。ボッタクリだろ〜。
同行の者が1個食って私が4個食いました。食い過ぎ。
オバハンたちも観光客がもっと嫌々食うのを期待していたのかもしれませんが、私が普通にバクバク食っているのをみて興ざめしたのか、あれだけ騒いでいたのに気づいたらみんな散ってしまっていました(笑)。
いやー、しかし、知らないものを食うのはいいですね。好奇心が満たされるというか、感動すら覚えました。
本懐は果たした! もう帰ってもいいや、という気持ちになりました(笑)。
のこりの時間はパブストリートでだらだらと。
シェムリアップには一大盛り場の
「Pub Street」
という通りがあり、観光客向けのパブやら料理店やらが立ち並んいます。幅15m、長さ300mくらいのとおりですかね。両側にお店がびっしり。お客さんもぎっしり。
どうせならここで一杯やりますか、と同行の者と話をして店を物色していたんですが・・・白人ばっかりでアウェー感満載、、、。
そこで!
「Pub Street Alley」
(写真撮り忘れ)
“Alley”というのは”裏通り”という意味で、パブストリートの一本裏にあります。2,3m幅の路地ですが、ここも両側にたくさん飲食店が並んでいます。表のバブストリートよりもこぢんまりとした店が多く、表に入りづらい引っ込み思案な人は裏通りに来ましょう。
同行の者がチャーハン好きなのでチャーハンをつまみに一杯(といいながら4杯くらい飲んだ)。
朝の4時から動き回っていたのでビールが旨かったですねー。
だらだらと二時間ぐらい今回の旅を振り返っていました。
帰途につく
帰途は22:50分シェムリアップ発で、また上海で5時間のトランジット。朝の4時に上海に到着です。 ガイドさんが迎えに来るまではタ・プロームホテルのロビーでぐだぐだしてました。 カンボジア出国時に起きたこと- 出国カードを書き忘れて「書けコラ」と出国カウンターで門前払いを食らった
- パスポートチェツクで係員の顔ばかり見ていたら現地語で怒られた。多分「カメラ見ろコラ」と言ってたと思うんだけどせめて英語でおねがいします。
パンと肉入りおにぎりです。「大口の坂田 日式焼肉」とあったんですが、肉は八角の香りが効いていて、「ああ、日本じゃないなぁ。中国だなぁ」という感じでした。
ちょうど空港のテレビでワールドカップ予選の「イングランド×イタリア戦」(だったと思うけどなあ)が放送されていたので、それを見ながらダラダラと飛行機待ち。
09:30分上海発、12:35分中部国際空港着で、無事帰国しました。
