ちょっとカンボジアに旅行に行ってきました。 1日目
中国東方航空にて。 中部国際空港から、上海浦東空港を経由して、カンボジア・シェムリアップ国際空港へ飛びます。 セントレアは一度だけスカイデッキに飛行機見に来て味仙かどっかで飯を食ったことがあっただけですが。 今回はれっきとした飛行機に乗る目的で来ました。 空港の両替で2万円分ほどをドルに換金します。 「たいして贅沢するつもりはないからそんなもんでええんちゃう?」 という同行者(東南アジアを数回旅行経験済み)の言葉に従って。 カンボジアの通貨は「リエル」というのですが、補助通貨的な存在で、ほとんどの取引は米ドルで行われるようです。 (4000リエル = 1ドル) ちなみに、リエルは国際的に流通していない通貨なので、空港などの両替所では日本円に換金できないそうです。
出国はすんなり
いざ、チェックイン。中国東方航空のチェックインカウンターに向かいます。 中国人のきれいなおねいさんにチケットを渡してスーツケースも渡して、てきぱきと処理してもらってすんなり終了。 おねいさんに、こんなものをもらいました。 「これ、何やろか?」 「グッズや、東方航空の」 ちがいました。 上海空港での乗継中に、体の目立つところに貼っておくステッカーだそうです。 何がグッズだ。 免税店エリアでは野郎2人では特になにか買うものもなく。化粧品の店とか私らには無縁な店が並んでいたのであまり印象に残っていませんが、酒と煙草は安かったような。いざ搭乗
たぶんエアバスのA320でしょう。飛行機はあんまり詳しくないんですが。翼端板の形状からみて多分そう。 真ん中の通路を挟んで両側に3列のシートがあります。シートは新幹線より若干狭く、5列シートの高速バスよりは若干広いくらい。 乗り継ぎの2時間-4時間のフライトなら我慢できるくらいですが、これで10時間とかのフライトはちょっと辛いかも。 離陸時のあの加速感はクセになりますね。途中乱気流があって若干揺れたりして。ジェットコースターは大の苦手なんですが、飛行機は大丈夫でした。むしろ楽しい。また乗りたい。 乗り継ぎで数回離発着を繰り返すので、その分得した感じです。 ちなみに同行の者は飛行機数経験者ながら、怖がっていました。苦手なようです。 運良く窓際の席になりましたが、窓が意外と小さいので外の様子をじっくり見ることはできませんでした。 翼の付け根の席だったので延々と翼ばかり眺めている感じ。 たまに雲の切れ間から海やどこぞの島が見えたりして、あれはどこなんだろうと地上に思いを馳せたり。 いままで空を見上げで飛んでいる飛行機を眺めながら、「あの飛行機はどこに行くんだろう」と思いを馳せていたのと真逆の心境が新鮮でした。 機内食は「Fish or Chicken?」を想像していたのですが、よく聞いていると「Fish or Tofu?」。 「Tofu?」 豆腐か! さすが中国か! 白身魚の煮付け or 麻婆豆腐でした。 白身魚 麻婆豆腐 味は普通。上海到着
上海浦東空港到着。 セキュリティチェックでベルトを外し忘れて検知器をピーピー鳴らしたくらいで問題なくゲート通過。 最近の浦東空港は国際線-国際線の乗り継ぎの場合は入国審査は必要なくなったそうです。そのかわり当然免税店エリア(っていうの?)からは出られませんが。 よくわからないんですが、浦東空港〜シェムリアップ空港まで、荷物の受取は無いらしく、例のぐるぐる回るベルトコンベアから自分の荷物をピックアップする、という経験ができませんでした。やってみたかったのに。まあ、カンボジア入国の時と帰国の時にできたのでいいんですが。 浦東空港は、想像していたよりはるかに広い、と言うか、長い。 乗り継ぎ時間が4時間もあるのでそこら中ウロウロしていましたが、建物の長さ、一キロくらいあるんじゃないの? 建物もモダンな感じでした。中国元がない。エビアンは高い。そしてRMBとは?
上海空港で4時間過ごすわけですが、、、。 さて困ったことに、使えるゼニがない、、、。 「乗り継ぎで」「中国に」「4時間滞在」と言うのは認識していましたが、「滞在費」を考えていなかったのでゼニが使えない。 でも、所々で「¥」を見かけるんですよね。 「4時間くらい、飲まず食わずでええやろ」 「いや、でも¥マークがある以上、日本円もつかえるんじゃねえのか〜」 ということで、試しに自動販売機に百円玉を入れてみましたが、見事に排出されました。 どうやら、中国でも通貨のマークに「¥」を使っているようです。 あと見慣れぬ「RMB」。ずっと中国の通貨は「CNY (Chineese Yuen)」だと思っていたのですが、RMBとは何ぞや? 後で調べたところ、「RMB = Rénmínbì = 人民元」(Wikipediaより)ということで、CNYと同じく、中国の通貨「元」のことらしいのです。つまり、RMB = CNY。 なんで数種類の表記があるんだ紛らわしい。しかも¥マークまで。 そして何故かエビアンは高い。中国製のジュースやら水やらは5¥くらいなんですが、エビアンは40¥します。 関税ですかね。 ということで飲ます食わずで次の搭乗を待ちます。シェムリアップへ飛ぶ
ボーディングブリッジからではなく、駐機場までバスで移動してタラップで搭乗。 もう夕方です。 そして機内食 「猪」と書いてありましたが、豚肉ですね。 中国では豚を「猪」と書きます。猪八戒はイノシシではなくブタです。 イタリアン風味で味は普通。 4時間のフライト中、中国の青春映画っぽいのを見せられました。 ビー・バップ・ハイスクールの不良度をかなりマイルドにした感じのラブコメ風。 フライト中は夜中だったので外は何も見えず。中国の内陸部を飛んでいるので、たまに地上の明かりが見えるくらい。 四時間後にシェムリアップ国際空港に到着です。 木造の建物で、南国感を感じますね。 ホテルまで案内してくれたガイドさんによると、到着の少し前にスコールが降ったとのこと。蒸し暑かったけど、我慢できない程ではない。夜だし。 ホテル着。 「タ・プローム ホテル」 “タ・プローム”とは、明日訪れる予定の遺跡の名前です。 トラディショナルな感じのホテル。カンボジアは20年くらい前まで内戦をしていて、民主化した頃に建てられたホテルだそうです。 今でこそ空港からのメインストリートにリゾートホテルが立ち並んでいますが、昔はこのホテルくらいしかまともなホテルはなかったとかなんとか。 夜中についたので早速シャワーをあびたんですが・・・ぬるいお湯しか出ません。 先にシャワーを浴びた同行の者と 「お湯、ぬるくなかった?」 「ぬるかった」 「きっとこっちの方は暑いから、あれくらいのぬるさでちょうどいいんだよ、わっはっは」 んなわきゃーない。翌日にはちゃんと熱いお湯が出ました。朝食のおかゆが絶品でした。
翌日、レストランで朝食。 基本的にはパン・おかゆ・ご飯、からの選択だったかな? とりあえず、おかゆを頼みました。 日本のおかゆは嫌いなんですが、東南アジアのおかゆはちょっと違う、と聞いていたので頼んでみました。 おかゆには鶏肉が入っていて、鶏がらスープベースの味付けがとても旨かったです。 薬味にパクチーとガーリックと唐辛子と、私の大好物が揃って出てきたので全部投入。 唐辛子もかなり辛めのもので、辛い物好きな私にはちょうどよい。 やはり日本のおかゆよりもはるかに旨い。 ということで、滞在していた三日間、朝食は全ておかゆとなりましたとさ。 食後のコーヒーが日本のコーヒーとちょっと違う。 ドリップするのではなく、煮だしているのでしょうか、濃厚で渋みもあって、私は好きな味でした。 同行の者や、ツアーで一緒になった方々は苦手なようでしたが。いざ、アンコール・トム遺跡へ。
遺跡観光の3日連続券を購入し、まずはツアーメニューのアンコール・トムへ。 南大門ではいきなりでかい顔が迎えてくれます。 アンコール・トムはとにかく顔がたくさんあります。ガイドさんが顔について何か言ってましたが忘れました。 顔の数についてもなにか言っていましたが忘れました(笑)。百や二百くらいはあるとかないとか、どこか一方向を向いているとか、、、。 アンコール・トムと呼ばれる東西南北3キロメートルのお濠に囲まれている領域の中心にあるのが「バイヨン」と呼ばれる大寺院です。 バイヨンの第一回廊の壁には一面にレリーフが掘られています。 なんでも、昔の王様が戦争に行くときの軍隊を描いたものだとかなんとか(うろ覚え)。 第二回廊には、顔がいっぱい。 世に有名な「クメールの微笑み」もあります(ちょっと逆光になっちゃいましたが)。 結構日本人のご年配のお客さんがいっぱいいまして、1/4くらいは日本人だったんじゃないでしょうか。 私らと同じツアーにもうら若きお嬢さんがお一人で参加していました。あとは会社の慰安旅行風な五人組の男衆と。 男衆の頭目の方がしきりにガイドさんに「シルクのパンティーは売ってるか」と聞いていたのが大変印象的でした。奥様にお贈りする感じではなかったので、どこぞの盛り場の夜の蝶にでもお贈りするのでしょう。良いナイトライフを送られることを切にお祈りいたします。アンコール・トム領域内は遺跡でいっぱい
バイヨン観光を終え、次なる「タ・プローム」に移動する途中でも、そこら中に遺跡があります。時間の関係で遠巻きに眺めつつガイドさんの説明を聞くだけでしたが、建造された時代が違ったり、仏教寺院かヒンドゥー教寺院かの違いだったり、遺跡の材料が違ったり、少しずつ趣が違っているのが興味深かったですね。 門にはたいてい細かな彫刻が。 材質の違う建材で作られた遺跡「ピミアナカス」。 写真ではわかりませんが、一番上のテラスに、盗掘監視の警備員がいました。 こんな廊下があって、 そんな廊下の下は延々と柱で支えられてます。 像のテラス。 この像の両翼に200mくらいの壁が築かれていますが、その壁にも彫刻があしらわれています。 バイヨンの回廊のレリーフもそうですが、仕事が細かいんですよね。目につくたいていの物体に彫刻がなされています。 細かいところまで手を抜かずに仕事がなされている。 王様の権力、というのは大したものだったのですねえ。 アンコール・トムは東の勝利の門から抜けました。抜けたところにはおみやげ屋さんがたくさん。 おみやげ屋さんの前でトゥクトゥクが衝突事故とか起こしたりして、大変賑やかでした。タ・プローム遺跡
映画「トゥーム・レイダー」で有名になった遺跡だそうです(映画は見てない)。 この木の下が記念撮影ポイント。 樹脂のように遺跡に絡んでいるこの木は、「ガジュマルの木」です。鳥がガジュマルの実を食べて、遺跡の上に種を含んだ糞を落として、そこから育っていって今に至るんだそうです。 これらガジュマルの木がもし枯れてしまうと、遺跡が崩壊してしまうくらい、遺跡の中に食い込んで育っているそうです。 圧巻はここ。まるで滝のようですね。 タ・プロームはこのガジュマルに覆われている部分がたくさんある遺跡です。 こんな風にガジュマルに包まれていなかったら、その他たくさんある遺跡と同じ程度の扱いだったのかもしれません。いよいよアンコール・ワット
午前中にアンコール・トムとタ・プロームを見物し、午後からいよいよアンコール・ワット見物です。 アンコール・ワットへの移動中にちょいとスコールがありましたが、ついた頃には上がりました。 アンコール・ワットが一番映える、という池の手前からの写真。なかなかの偉容です。 手前の池が澄んでいるときは逆さ金閣ならぬ、逆さアンコールが映るそうですが、あいにくパラパラと雨が降っていまして、こんな感じになっちゃいました。 アンコール・ワット内部。 第二回廊から第三回廊と尖塔を見上げる。 何かこう、アンコール・トムのバイヨンと違って静謐で厳かな、神秘的な感覚を覚えました。あと、バイヨンではあまり感じなかった建造物のもつ「力」のようなものも。 バイヨンと違ってあまり建物が崩壊や腐食をしていないからかもしれません。 実はバイヨンのほうがアンコール・ワットよりも後の時代に作られたものなのですが、バイヨンのほうが崩壊・風化がひどいんですね。建築石材の質の違いでしょうか。 尖塔の付け根が「第三回廊」と呼ばれる部分です。 ガイドさん曰く、「今日は仏様の日だから登れません。」とのことで。その割には回廊に人がいましたが。なにか神事でもやっていたのでしょうかね。 アンコール・ワットの各回廊にもレリーフがびっしり。 アンコール・トムは仏教寺院ですが、こちらはヒンドゥー教寺院のようで、レリーフにはヒンドゥー教の神々や、神話が描かれています。 どなたでしょう? ガイドさんが説明してた気がしますが忘れました。 ここには、「乳海攪拌」という天地創造の神話が描かれています。 亀だけ撮って大切なところが撮れていませんが、この亀の上に乗っているヴィシュヌ神を中心に両側に数十メートルに渡って、向い合って何十体という神々と悪魔が掘られています。 乳海攪拌というのはガイドさんの話を要約すると以下の様なお話。日本の神話もそうですが、多神教の神様は人間らしくていいですね。 あと、やたらと色んな所から神様が生まれてくるのもよく似ていますね。左目から天照大御神とか。
- ある日神様と悪魔が、不老不死の薬が欲しくなりました。
- でも神様も悪魔も自分たちの力だけでは作れなさそうなので、「不老不死の薬を半分こしよう」ということで協力して薬を作ることになりました。
- 海を混ぜまくると薬ができるらしいので、亀の上に山を乗っけて、その山にデカイ蛇を巻きつけ、蛇の頭を悪魔、尻尾を神様で交互に引っ張って山を回し、海をかき混ぜることにしました。
- 千年くらいかき混ぜていたらいろいろな神様が生まれ、最後に不老不死の薬が出来ました。
- でも悪魔が不老不死の薬をパクったのでヴィシュヌ神は美女に化けて悪魔に取り入って薬を取り返しました。
- ついでに海から美女も生まれたので、ヴィシュヌ神はその美女(ラクシュミー)を嫁さんにしました。
- 神様たちは不老不死の薬を飲んで不老不死になりましたとさ。